島津先生  

就只是把官網上與島津有相關文章貼過來這邊自我備份用。(上面那張因為實在太帥了!所以才想貼出來 XD)

INTERVIEW:安田顕as島津吾郎/第四話で島津の身に大事件が・・・!?重要な役どころですが、先が読めません!

Ai(死亡時画像診断)の必要性を誰よりも訴える島津吾郎役を、怪しい含みと冷徹さをたっぷり演じている安田 顕さん。周囲の誰とも打ち解けることなく孤高を貫く島津が、第四話のラストシーンでは大事件の最重要人物に!? ますます展開が分からなくなってきたドラマの魅力に加え、撮影の裏話も聞いてきました。



――いきなりですが、第四話のラストで相当怪しい立場になった島津。演じる身として、安田さんの今の率直な気持ちを。
「いや、でも、まだ四話ですから。半分ちょい前の第四話でここまでのことが起きちゃうんだから、どんな展開がこの先に待ちうけているのやら!? ……という感じなんです、実は僕も。北山審議官(尾美としのり)の事件にどんな形で関与しているのか、種明かしはここからですから。見逃さないようにぜひお願いします」

――今回はAiを中心に動く物語だから、Ai画像を読む放射線科医役はかなり重要です。
「台本をいただいて読み進めるたびに、これは、もう、重要な役どころに自分がいるんだなとヒシヒシ感じます。各現場での監督さんの演出に導かれて、そこに応えていくので精一杯で」

――島津の人物像はどのようにとらえていますか?
Skd_7893 「台本にある歯に衣を着せぬ言葉づかいから、ぶっきらぼうな人間性で、口調もそうした感じにしていたんですが、演じ進めると、対峙する相手の年齢や地位などにとらわれて態度を変えるような男ではない、なぜなら他者との人間関係を求めていないから、というイメージに固まってきました。スイスからAiセンター設立のためにわざわざ呼ばれたくらいの人物ですし、優れた医師としてのプライドと、そのプライドに伴うだけの技術と知識を有しているのだと思います。人間には興味がなく、興味があるのは画像だけ。友野くんは技術者として認めていたから、機械の設定にかかる日数を大幅に繰り上げさせるような無理も、逆に言えたんだろうと思うんですよ」

――そんな島津を演じる上でのこだわりは?
「徹底的な、いわゆる“画像オタク”、というところですかね。画像をじっと見ている姿に島津らしさというものは集約されているかもしれません。実際のAiセンターに伺って、先生にお話を聞いたりご指導もいただきました。そこで感じたのが、僕ら素人は Aiというものに何か強烈で劇的なものをイメージしていたんですが、本物の先生方というのは、意外なほどサラッとしてらっしゃること。ある種のギャップを感じました」

――Aiについて、島津は、そして安田さんは、どう思っていますか?
「島津は、Aiに絶対的な自信を持っていて、必要不可欠なものとしています。ただし、Aiだけで死因のすべてが明快に分かるわけじゃない。本当の意味で死因不明遺体を減らしていくためには、法医学(解剖)や警察の検視と、様々な角度からの知恵の集結が必要です。亡くなったら終わり、ではなく、死をきっかけに生や命をきちんと振り返ったり、医療の発展に役立てるためのAiを、僕自身も必要に感じます。」

――ドラマの撮影現場はいかがですか?
「この間、難しいセリフを間違えてかんだ時、さも間違っていないようにふるまったというか、少しセリフをさかのぼって、かんだセリフを正しく言い直そうとしたんです。そのシーンで一緒にいらした主演のお二人(伊藤淳史、仲村トオル)が、腰砕けに笑っちゃってしまいまして(笑)。仲村さんには、「キミはね、一度平均台から落ちたんでしょ、なのにどうしてもう一度平均台に上って渡りきろうとするの?」と笑いながら質問されました。すみません、としか言えなかったです。うーん、どうしましょう(笑)! 島津吾郎を見習いたいです。島津のように冷静にならないと。」

――最後に、迷宮から抜け出すアリアドネの糸のタイトルにちなみ、安田さんのアリアドネの糸を教えてください。
「そんなのあったらほしいです! ぜひ教えてください(笑)。そうですね、気分転換で言うなら、最近は自転車です。10年ぶりに自転車を買ったんですよ、ママチャリ。近所を走るぶんには断然便利ですよ~。迷宮から抜け出そうとして、近所を3周も4周もぐるぐる走るんです、6段変速の6段に入れてガンガン乗るんですよ。ときどき声をかけられますが、「あ、安田さっ……!」と言い切らないうちに通り過ぎちゃってます、すみません(笑)」

 

TOPIC:ドラマの鍵をにぎる、Ai(エーアイ)とは?実際に活躍するAiセンター長に聞きました!

いよいよ始まった『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』。今回の舞台は“死因不明社会”。第一話の冒頭で白鳥圭輔(仲村トオル)は日本を死因不明社会だと嘆き、あっという間にグッチーこと田口公平(伊藤淳史)をAiセンター長に押し上げてしまいました!

死因不明社会を、死因究明社会に変える鍵が、この「Ai(エーアイ)」。皆さん、「Ai(エーアイ)」、という言葉をご存知でしょうか。ドラマに出てくる言葉だから、もしかして架空なのでは?と思われても仕方がないかもしれません。でも、ニュースなどで耳にした方もいるはず。そこで、ドラマの監修をして頂いており、日本のAi制度における草分け的存在である、Ai情報センターの山本正二さんに「Ai(エーアイ)」を分かりやすく解説していただきました!

――Ai(エーアイ)とは何ですか?
「オートプシー・イメージング(Autopsy imaging)の略で (Autopsy=死体解剖・検視、imaging=画像)、日本語では、死亡時画像診断、死後画像診断、死亡時病理画像診断、など様々に訳されます。でも、難しく考えず、“Ai(エーアイ)”という簡単な言葉で覚えてもらうのが一番いいですね。Ai(エーアイ)は、人が亡くなった時に何が死因であったかちゃんと調べましょうね、というもので、体に傷をつけない画像診断という方法です」

――特別な機械が必要ですか?

「いいえ、日本全国に1万台以上あるCT(画像診断装置)でできるんですよ。そして、画像が読める=読影できる放射線科医の存在が、Ai(エーアイ)には必要不可欠。あとは、死亡後の検査をしてほしいと依頼する遺族と、依頼されたら検査を引き受ける病院側、この二者を結ぶ制度を整える必要がありますね」

――山本さんは放射線科医でもいらっしゃいますが、全国の放射線科のドクターたちは、誰でもAi(エーアイ)の読影ができるのですか?

「誰でもは、できないんですよ。そもそも、放射線科のドクターたちは、僕も含めて、まさか自分がAi(エーアイ)の読影をすることになるなんて思ってもいませんでしたから!それは、今までに見たことない画像なんです。単に心臓が止まったというだけでなく、亡くなった後の体には様々な変化が起こります。画像の中に死因を発見する所見は、生きている体の画像の病気の所見と、まったく異なるんです。誰も知らなかった分野に踏み込んだわけですから、僕自身、たくさん経験する中で知識を積み上げてきました。現在、Ai学会には400名ほどいますが、そのうち放射線科医は100名弱。増えてほしいですね」

――Ai(エーアイ)でどこまでのことができるのでしょう?

「外傷がない場合、死因が特定できないケースも多いのですが、かといってすべてを解剖するわけにいかない、そんな時に役立つのがAi(エーアイ)です。表面を見ただけでは分からない内部に隠れた病気、虐待の痕跡、医療事故など、また、警察の依頼に協力する場合は、致死原因の方法などを画像から見出していきます」

――Ai(エーアイ)はどれくらい広がっているのですか?

「日本医師会でアンケートすると、全国3割以上の病院で、救急病院においては9割以上で、Ai(エーアイ)に取り込んでいるようです。また、Aiセンターは日本に16カ所あります。目下進行中の案件の一例を挙げると、虐待などが疑われる小児死亡においてのAi(エーアイ)に予算を付けて制度化しましょう、というものです。結果、虐待がなければないで遺族は安心することができます。虐待、病気、医療事故など、Ai(エーアイ)の検査結果で問題所見が何もなければ、それは、人間ドックで何も引っかからなくてよかったね、というのと同じだけの価値があると思うんです。Ai(エーアイ)は、事件性を探るためというより、むしろ、一人の人間の死に向き合い、死因を明らかにして遺族に伝えていくことにこそ意味があると言えるでしょう。社会的な信頼はすごく強いと思います」

――ところで、山本さんは、ドラマでいうと島津先生?田口先生?

「画像を読影する放射線科医の役目的には島津先生ですが、Aiセンター長の意味では、というか、心情的には田口先生ですか。島津役の安田顕さんの印象は、生真面目キャラと面白キャラが同居したほかにいないタイプに感じました。僕ら放射線科医の多くがそうなんですけど、いわゆる“画像オタク”っぽさを非常にうまく具現化されていますよ。あれこそ、放射線科医の特徴的な一つの姿です」

ドラマへの期待を聞かせてください。

「放射線科の画像診断医がこれほど物語の中心に現れることはないですから、ものすごく期待しています!活躍してほしいですねぇ。Ai(エーアイ)とは、単に撮影することではなく、その画像を読み解くことがもっとも重要なんですから。ドラマでも画像診断が謎を解く大きな鍵になるのでしょうし、それをやっているのは僕ら放射線科医なんだよ!……ということを知っていただけるとうれしいです(笑)」 


 

TOPIC:スーツ萌え!男性たちのファッションチェック

前々回のスミレ先生ファッションチェックに続き、今回は男性陣の装いに注目!多くの男性キャストが登場しますが、だいたいが病院の白衣か術着、警察のスーツで、一見、全体的になんともお堅いイメージです。ところが! 実は各人に細かなファッション設定があり、同じスーツでもシャツやネクタイの色味に住み分けがありました。怪しい人、高級な人、庶民的な人と、どんな違いがあるのか、仲村トオルさんと高橋克典さんの担当スタイリスト中川原寛さん(寛)と、衣装スタッフの渋沢有美さん(松竹衣装)にお話を伺いながらご紹介しましょう。

シリーズの回を重ねるごとにクオリティアップしていく白鳥圭輔(仲村トオル)の戦闘服=スリーピースの高級スーツ。「仲村さんご本人と話し合い、今回は白鳥のキャラをより強くキメていこうというコーディネートにしました」と中川原さん。ポイントは、ブルー系からパープル系と寒色寄りでまとめたネクタイ。「しかも強烈な柄物を多用。特に、クラシカルでありつつキャラのエグさも強調する“ペイズリー柄”を印象的に使っています」。


対峙する斑鳩(高橋克典)は、「警察上層部という階級にふさわしく、かつクールな性格に合わせ、スーツからシャツ、ネクタイまで基本的にモノトーンで揃えていますが、白や黒の中でもシャープなものを選んでパッと映える印象に」。注目点は、“あえて白シャツ”。「白シャツというのは見え方によってはアクドクもあるんです。言い方は悪いけど“知的ヤクザ”というか、こういう厳つい警察官が白を普通に着ている怖さですね」と中川原さん。


“スーツ”にもここまで違いがあるんです!さすがキャラクター性重視の綺羅星コーディネート。スーツ多めなのに華やかさを感じるドラマ画面の理由がよく分かりました。

ほかのスーツ男子のポイントはこちら!(お話は 衣装担当の渋沢さん)

宇佐見警視(福士誠治)●シャツは普通の白は避けて、ブルーやグレーの色シャツに。若めのワイドカラーもポイントです。そこに締めるネクタイは、黒、グレー、紫など落ち着きカラーで、スーツは紺か黒。ただし、“ここぞ!”なシーン(第7話にあるそうです!)には福士さん本人とも話し合って黒いスーツにこだわったとか。

北山審議官(尾美としのり)●肩書がお偉方であることと、年代にふさわしくするようにと、濃く深い色使いが基本。ネクタイは他との差別化で無地や小紋をチョイス。光沢ある茶色のネクタイ……ということは、ほとんど金、しかも燻した感じの渋め! 高級感や品格を兼ね備えた仕事人間を演出しています。


玉村警部補(中村靖日)●定番の白シャツ、定番カラー(紺、えんじ、グレー)の定番レジメンネクタイ、庶民的な価格とデザインのスーツ。サラリーマン代表のコーディネートですが、捜査のために地べたをはいずっても着崩しがない実直さがポイント。この夏の暑さにもシャツのボタン一つ外さない真面目さです。


三船事務長(利重剛)●シリーズ2からの印象を引き継ぎ、三つボタン&チェックのネクタイ、これが三船流。色は、他に使われることが少ない茶系が多め。

スーツ以外の白衣&術着男子のことも聞きましたよ!(お話は渋沢さん)

田口先生(伊藤淳史)◎シリーズ1では無地シャツにベージュ系のズボンと若さが強調されていたファッションも、シリーズ2以降は大人っぽく進化。ズボンは紺や濃いグレーで強さと締め感を押し出し。シャツは、ピンク系、イエロー系、グリーン系、ブルー系、パープル系と、聞いてみれば男子の中で唯一と言える多彩なバリエーション! カラフルでパステルなカラー展開がグッチー先生の優しさや柔らかさを表現するかのごとくです。

須賀(市川知宏)◎遺体と向き合う法医学の学生だからあまり派手すぎない色味を好むかと思いきや、実際の法医学監修の先生方が意外とカラフルでおしゃれなファッションをされていることから、須賀も大学院生らしく若々しく、明るめカラーのTシャツやポロシャツを着回し。衣装のまま帰りたくなるほどかわいいコーディネートです。

島津先生(安田顕)◎スイスから帰国した一流ドクターという背景から、EUナイズドされたであろうファッションセンスを表現。例えば、何気ないTシャツに何気なくジャケットを羽織ってカジュアルにキマる感じ。ただし、おしゃれ過ぎないように。なにせ画像にしか興味がない画像オタクなわけですから。黒、紺、茶、カーキ、グレーと定番カラーが基調ながら、グリーの中でチャコールグレーとライトグレーを使い分けるなど細かくこだわっています。

 

還有主演兩人的訪談都有提到安田^^ 所以也就一起貼過來~

INTERVIEW:伊藤淳史as田口公平/同じ役でも人間だから成長している!

心優しきグッチー先生こと、心療内科医の田口公平を、連ドラで三度演じることになった伊藤淳史さん。人に向けた真っ直ぐな思いは、グッチー先生のみならず、伊藤さんご本人にも通じるものを感じます。さっそく意気込みを聞きました!


――連続ドラマとしては第三弾の今回、率直な意気込みを。
「シリーズ1の2008年から3年、この俳優というお仕事をさせていただく中でも、同じ一つの役をここまで長く続けられるなんてめったにないことですから、すごく幸せです。多くのスタッフがシリーズ1からの顔ぶれで、そこに新たなキャストが加わり、みんなでまた素敵な作品が作れるかと思うと、期待がいっぱいなんです」

――同じ役を演じる難しさやプレッシャーもありますか?
「同じ役ですが、田口先生も色々と経験を積んできています(笑)。その意味では、同じ人であるという変わらない点と、成長という変化、どちらもあると思います。僕自身、台本を読んで田口先生の成長を感じているんですよ。例えば、シリーズ 1では白鳥さんに好きなだけ振り回されて“なに!?ぜんぜんわからない!”という状態だったのが、シリーズ2から段階を踏んで、白鳥さんの言わんとすることが少しずつ分かるようになっているし、今回はさらに、白鳥さんの先回りをしちゃう場面も出てきそうなほどで・・・。ただ、白鳥さんとの凸凹コンビっぷりというか、白鳥さんに振り回される田口先生の面白さを、楽しみに見てくださる方もいると思いますので、そこの面白さは変わらず、いやさらに磨きをかけて、お見せしたいよ思います。」

――今回のテーマは死因究明。いろいろな立場の人が出てきます。
「そうなんです。死亡時画像診断のAi、法医学(解剖)、警察と、様々な立場からの絡み合いが見どころ。警察側の高橋克典さんとは、第4話まで田口先生は接触しないんです。こういうのって珍しいですよ。反対に言えば、それくらい、おのおのの立場や背景、抱えている思惑などを丁寧に描いている、ということだと思います。幅も奥行きもかなり出てくるドラマになりそうなんですよね」

――お話に出た高橋さん、小西真奈美さん、安田顕さんと、新たな共演陣とはいかが?
「さっき言ったように、克典さんが演じる斑鳩さんとは第 4話で初めて会うんですが、最初の撮影がちょうど田口先生と斑鳩さんの初対面のシーンで、正直、斑鳩の怖さをいきなり実感しました(笑)! 普段は明るくて楽しくてフランクな克典さんが、いったん芝居に入ると本当に迫力いっぱいなんですよ。小西さんとは、撮影の合間に家電の話をすると、男なら普通知ってるって程度のことを言うだけで“すごーい!”と高い評価をしてくださるから、僕はそれだけで大満足(笑)。あと、安田さんは、並大抵ではない独自の空気感を持っておられて、現場全体のテンションを上げて下さっています。それが僕にはすごい尊敬で、もう大好きです!

――かなり濃厚な現場ですね(笑)。コンビの仲村さんには、何か新たなことを感じたりしましたか?
「白鳥さんは相変わらずですが(笑)、トオルさんとは、台本にない部分の話し合いをさせていただくようになりました。台本で描かれず時間経過をしているところで、白鳥さんと田口先生はきっとこんな打ち合わせをしているんじゃないかと、監督を通じてではなく、トオルさんと2人で待ち時間に話をするんですよ。そういうのって今までになかったことです。それから、白鳥さんのグッチーいじりも相変わらずというか、すごい勢いで飛んできています。久しぶりにお芝居でそれを受けたんですけど、田口先生もがんばらなきゃと思って(笑)。かなり刺激的です!」

――伊藤さんだけが知っている、仲村さんの秘密を教えてください!
「そうですね……、尊敬する素晴らしい役者さんというのは皆さんもご承知でしょうが、ものすごくいいパパ、ってことは、知らないかも! ときどき家のことが話題に出てくるんですが、それを聞いていると、トオルさんの家族に対する思いが本当に温かくて、僕もこんな父親になりたいって何回も何回も思うんです」

――最後に、いよいよスタートしたドラマの意気込みをお願いします。
「日本が大変なこの状況下で、こうしてドラマが演じられる喜びをかみしめています。しかも、見てくださる方がいてこその、続編です。皆さんに支えられているからこそ作品が作れるので、その恩返しというのは大げさですけど、それくらいの気持ちで、素晴らしいエンターテインメントを作りたい。頑張って、頑張って、多くの方に見ていただきたいと思います!」

 

INTERVIEW:仲村トオルas白鳥圭輔/TVドラマの持つ力を改めて発揮して歴代の”自分たちベスト”を更新します。

厚労省のロジカルモンスター、白鳥圭輔役の仲村トオルさん。今回も戦闘服の高級スーツをビシッと着こなし、トレードマークの後ろ髪のハネも豪快にキメています。シリーズこその安心感と、シリーズなのに前回とはまったくカラーが違う面白さ。今回の魅力について仲村さんに聞きました。


――シリーズ第三弾の話を聞いた時の、率直な感想はいかがでしたか?
「特に、シリーズものというのは、誰かに望まれなければ作られません。だから、こうして第三弾を数えることができ、本当にうれしいですよね。この激動の時代に、ドラマを演じるということが仕事にできている、そこに改めて喜びと感謝を感じます。初日の現場でも、キャストとスタッフ一同にその気概は漂っていました。僕自身が演じる上で気を付けたいのは、“こうやっておけば大丈夫”というシリーズものの変な安心感にハマらないこと。シリーズの中でも、自己ベストというか、“自分たちベスト”を更新できるよう、みんなでチャレンジしたいと思いました」

――同じ人物をシリーズで演じる難しさはありますか?
「同じことをちゃんとやる、ということに尽きると思います。“またコレかよ”と演じる自分が思ってしまったら、それが一番いけない。同じことをきちんと同じようにやれることも大切ですし、かといって、時間が経過しているだけ、人間関係の変化も見せていきたいんです」

――人間関係の変化とは、田口先生とのコンビですね。
「特にそこですよ。脚本には書かれていないけど、15分、1時間、1日と、いくらか時間が経過する間に、2人が一緒にいればこんな打ち合わせを整えているのではと、伊藤くんと話し合うことが増えました。それで、この間、自分で自分にびっくりしたんですけど、僕は信条として、アドリブと人が呼ぶ“僕からの提案”をする際には、相手のセリフを変えさせたり、相手の反応をこっちからリクエストをするような働きかけは絶対にあってはいけない、と思っているんです。ところが、その時は、セリフのやり取りの中で、伊藤くんに、“ここでこういう合いの手のセリフをいったほうがいいかなぁ”と、彼のセリフやリアクションに食い込むような“提案”をしている自分がいたんです。しかも、撮影が終わった後になってそのことに気づき、ああオレは、そんなことを言っても許されると思っていて言っていたんだと、そこまで伊藤淳史という人間に気を許しているんだと、驚きました。これは、自分には非常に珍しいことで、白鳥と田口先生の関係もそうなんですが、僕と伊藤くんとの親密度にも、変化が起きているかもしれませんね」

――期待が高まります! 新しい共演の皆さんとはいかがでしょう?
「僕と伊藤くんは、新キャストという新入生を迎える、3回目の一年生をやっている留年コンビ、といった感じというか(笑)。僕ら2人もみんなと一緒の一年生だけど、3回目だからここの学校のことよく知ってるよ~、みたいな。でも、今回の新入生たちはみんなデキがよく、コミュニケーション能力もすごくあるんです。程よく緊張感のあるいいチームワークですね。個人的には、克典さんとは20数年前の映画で数シーンご一緒して以来ですが、ちゃんと覚えていてくださって、そこから話が始まりました。小西さんも、昨年の映画でご一緒した際は挨拶しかしてなかったけど、今の現場では地デジ化の話ともしています(笑)。安田さんは新種の緊張感を与えてくれる人ですね。というのも、セリフを間違えたことを誰にも気づかれていないと思っているのか、みんな気づいているのにどんどん演技を続けてしまうので、何をしでかすか分からないドキドキの緊張感が現れているんです。なんだか新しい感覚の現場です」


――放送前のコメントでは、伊藤さんを、頑ななストレートを投げる、と評していましたよね。
「グッチーは視聴者とほぼ同じスピードで情報を得たり、謎解きに気づいたりしていく立ち位置だと思うんですが、そんなグッチーを真っ直ぐに演じる伊藤淳史がいるから、変化球を巧みにコントールする投手より、まっすぐに視聴者の心に入っていくんじゃないかと思ってそう言いました。逆に白鳥は、急ブレーキや急発進を求められてやっている立ち位置で。それが凸凹コンビの所以というか(笑)」

――今回のストーリーの面白さを教えてください。
「何かを発見するたび、そこに新たな謎が始まってしまう、まさに迷宮的な面白さです。一つ発見をつかんで角を曲がってみると、そこでまた新たな謎の選択に迫られる、といった感じです。見るたびにワクワク感が増えていくと思います」

――最後に、意気込みをお願いします!
「今年の春の選抜高校野球で、被災地の高校が惜しくも負けたのですが、テレビで試合を見ていた被災地の方が、高校球児が最後まで戦ってくれてうれしかった、ありがとう、テレビを見ている間は嫌なことを忘れられて楽しかった、とおっしゃっているニュースを見ました。テレビにはそういう力があったんだと、改めて気づかされました。彼ら球児に負けないがんばりを、僕らはプロなんだから、なおのことしっかりと果たしていきたいと思うんです。ゆくゆくは、田口先生が恋をして、結婚するくらいまでは見守りたいので、そこまでシリーズが続くように、という目論みもなきにしもあらず(笑)。まずは、Aiという新しい技術から、謎が始まり、謎が深まる、“アリアドネの弾丸”をぜひお楽しみに!」

 

『アリアドネの弾丸』第8話、科学信奉者から人間味を見せた安田顕

フジテレビ系ドラマ『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』の第8話「もう一人の真犯人」が8月30日に放送された。これまで無機的なAi至上主義者を演じていた島津吾郎役の安田顕が人間味を見せた。

 島津は原作とドラマで設定変更された人物である。原作では田口公平の学生時代の同期である。ところが、ドラマでは白鳥圭輔(仲村トオル)がスイス・レマン大学から招聘したことになっており、田口との接点はない。この設定変更は前作『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』と共通する。『ジェネラル・ルージュの凱旋』でも田口の同期であった速水晃一が、白鳥の同期に設定変更された。

 これらの設定変更は原作の一つの魅力を損なうものである。原作には大学時代という青春の一時期を共に過ごした者達にしか存在しない絆が描かれていた。確かに医療ミステリーが一番の魅力であるが、旧友達の同窓会的雰囲気も作品に良い味を与えていた。だからこそ速水の学生時代の剣道生活を描いた『ひかりの剣』のような小説も生まれる。

 『ジェネラル・ルージュの凱旋』で速水の設定を変更した背景は、ドラマではダブル主役に格上げされた白鳥に絡ませるためである。これに対して、『アリアドネの弾丸』の島津の場合はミステリーのキーパーソンとして登場させるための設定変更であった。

 島津は設定だけでなく、性格も変更されている。原作では田口の麻雀仲間で、入院中の子ども達から「がんがんトンネル魔人」と親しまれる存在であった。ところが、ドラマでは硬直的なAi信奉者にキャラ変更された。原作に比べて何とも面白味のない人物に変貌してしまった。
 これは「平成の怪物」「ミラクル安田」の異名を持つ安田顕のキャラクターらしからぬ役である。ところが、次第に怪物の片鱗を見せていく。警察に拘禁されてからの態度が意外なほど落ち着いている。これは海外生活が長いために人権意識が普通の日本人よりも高いと説明できたが、より明確な理由が今回明らかにされた。

 島津は警察に敵意を抱いても当然の重たい過去を背負っているが、何よりも重要な点は自分自身の行為に対する反省の念を抱き続けていることである。それが島津という存在を重厚にした。

 その対極に位置する存在が、非を認めず謝罪しない斑鳩芳正(高橋克典)警察庁長官官房情報統括室室長である。北山錠一郎(尾美としのり)警察庁刑事局審議官の死は悼むが、人生をメチャクチャにされた冤罪被害者への謝罪の念は持たない。それどころか警察という立場上、謝罪できないと正当化する。

 ドラマでは主人公の田口が島津を非難する一方で、斑鳩の涙を真実と評価する。また、白鳥は島津を殴る斑鳩を止めようとしないなど、善悪の価値判断が歪んでいる。しかし、主要キャラの紅一点、笹井スミレ(小西真奈美)は島津に謝罪する一方で、斑鳩と決別する。過去を背負っている笹井スミレの方が主人公よりも、善悪の価値を体現している。だからこそ笹井の言葉は島津を動かすことになった。

 島津の人生も変えてしまった20年前の冤罪事件は今後のドラマに関係していく。人間味を増す安田の演技にも注目である。

(林田力)
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劇評來源:http://npn.co.jp/article/detail/89957993/

白色榮光3劇評記事:http://npn.co.jp/?t=search&q=%83A%83%8A%83A%83h%83l%82%CC%92e%8A%DB

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